私達の多くの方は、朝バタバタと支度をし、仕事や家事などやるべき事を抱え、パソコン、スマートフォンを酷使し、常に交感神経をフル活動させている状態です。
神経のスイッチが常にオンしたままだと、誰だって容量オーバーで、小さな事にストレスを感じ、イライラ、時には悩み落ち込み。そんな心も身体も振り切った状態では、正しい判断、冷静な視野、周りへの配慮など、本来大切にしたい事が出来ない状態に陥ります。
中国の陰陽五行という哲学では、お日様の活動を陽とらえ、月の静を陰と捉えています。
交感神経をフル回転して働いている日常を陽。
ゆっくりとお風呂に浸かり、副交感神経を優位にリラックスするのが陰。
自然界は全て陰と陽に分かれ、それぞれがら多すぎず、少なすぎないバランスが森羅万象を支えているという哲学です。
男女で言ったら、男性が陽、女性が陰。右が陽、左が陰陽。上が陽、下が陰。交感神経が陽、副交感神経が陰。
この陰陽五行論では、我々の日常は常に陽の状態に晒されているので、リラックスする陰の状態になる事が少な過ぎることが、体のバランスを崩し、様々な不調を作り出していると解いています。
それでは、どうやって陽の生活に陰の生活を取り入れていけばいいのでしょうか?
そこで、オススメが陰ヨガです。
◯陰ヨガは、アクティブに身体を動かす陽ヨガ、アシュタンガやパワーヨガと反対の意図を持ちます。
一つのポーズに3分〜5分とゆったりと時間をかけ、深い呼吸により、自分の外側の世界から内面の世界へと目を向けていきます。
ゆっくりと過ごすアーサナは、次第に呼吸と体の内部に集中させ、頭を空っぽに、更にはストレスで騒ついていた心にスーッと息が吹き込まれます。
ざわついた陽の時間から、静かな陰の時間への移行する、身体のリセットタイムです。締め切り、約束、やるべき事、悩み続ける思考を一度手放し、呼吸と身体だけに耳を傾けると、人は再生する力を静かに、そして力強く貯めていきます。
この再生の力こそ、陰の世界で得る最大の産物です。
動き続け考え続けては、いつかエネルギーが切れてしまいます。少しづつ少しづつ飛躍する為の力は、静の世界でのみ充電されるのです。
陰ヨガで得た身体と心、思考への新しい力が、次の陽という動きの思考をクリアにしてくれるでしょう。
肉体において深い呼吸は、靭帯、腱、筋肉を覆う筋膜、関節周りの柔軟性を高め、身体を豊かに動かしてくれます。ストレスにより凝り固まっち身体も心もガチガチでは、思考もストップしてしまいがち。
新しい考え、思考の柔軟性が生まれません。身体と心の癒着を引き剥がす、陰ヨガならではのポーズをとって、ゆっくりとゆっくりと呼吸だけで自分の体を開いていきましょう。
妊活では…
どうすれば妊娠するのか?
どんな事が効果があるのか?
なんでうまくいかないんだろう?
といった思いが、頭の中を四六時中駆け巡っています。
そんな陽の強いエネルギーだけでは、緊張感で頭も心もガチガチ。自分の今を見失いがちです。
そんな時は、是非、ポーズを1つ。深い呼吸を取り入れゆっくりと、ゆっくりと内面を解いていきます。
静かに時間をかけて、自分を認め、許し、取り戻したら、そっと目を開け勇気をもって一歩を踏み出しましょう。
静によって満たされたパワーが、新しい動の世界をきっと導いてくれるはずです。