□体外受精の助成金の費用について
特に高年齢での出産を考えている方にとって、妊娠率を高めることのできる「体外受精」は不妊治療では欠かせない方法のひとつです。しかし、他の治療法よりも妊娠率が高くなる分、やはり費用もそれなりにかかってくるものです。
今回は、気になる体外受精の費用面についてお話ししたいと思います。
体外受精には、残念ながら保険は適用されず、その費用は1回につき30~80万円程度です。しかし条件はありますが国の特定不妊治療助成事業による公的補助もあります。
体外受精で妊娠できる夫婦であれば、1~3回で妊娠するケースが最も多く、ほとんどの場合は5回以内に妊娠に至ります。
体外受精にもいくつか方法があるため、医師は少しずつ方法を変えて行いますが、それくらいの回数を重ねると、それらの方法が一通りできてしまいますし、AMHが低い方は、そもそも刺激法が限られます。またそれ以上回数を行っても妊娠率自体はさほど変わらないようです。以下、2018年11月時点での助成金についてしらべてみました。
□特定不妊治療費助成制度とは?
国が実施している「不妊に悩む方への特定治療支援事業」に基づき都道府県、指定都市などが主体となって運営しています。不妊治療の助成金を受けるためには4つの条件があります。
1、不妊治療をしない限り妊娠の見込みが少ないと医師に診断されている。
2、法律上の婚姻関係にある夫婦である。
3、不妊治療に初日における妻の年齢が43歳未満である。
4、夫婦の合計所得が730万円以下である。
□助成の対象となる治療は?
「体外受精」「顕微授精」の2つです。助成金の対象となる範囲は厚生労働省のホームページに示されています。また、指定医療機関で治療を受けている方が対象となりますので厚生労働省のホームページまたは直接クリニックに確認してください。
□助成金の金額は?(国からの助成金)
1、初回30万円、2回目以降は1回につき15万円が支給。
2、ただし凍結胚移植(採卵を伴わないもの)などは7.5万円が支給。
3、精子を精巣、精巣上体から採取するための手術は、1回につき15万円までが支給。
□助成を受けられる回数の上限は?(国からの助成金)
1、40歳未満:通算6回。
2、40歳~43歳未満:通算3回。
都道府県からの助成金は国と同様のところもあれば独自の助成金制度を用いるところもあります。また、市区町村でも助成制度が導入されている場合もありますので担当部署に確認してみましょう。