体外受精って、どんなことをするの?

皆さんこんにちは!

前回は、体外受精で産まれてくる子供は今や「36人に1人」という割合であり、体外受精が珍しくない妊娠方法であることがお分かりいただけたと思います。

体外受精は何をしているの?

今日は、体外受精についてご紹介したいと思います。

  • 採卵の準備

体外受精では、まずは卵子を採り出す「採卵」を行います。そのために数回通院しエコー検査や血液検査で卵胞の発育状態を調べ採卵日を決めます。

その間ホルモン剤などで卵巣を刺激する場合,自然な周期での排卵を待つ場合、などと、ご本人の体の状況やクリニックの方針によって違いがあります。

 

  • 採卵・採精

採卵は手術室で一般的には麻酔を使い、医師が超音波で確認しながら、膣から卵巣に針を刺して行います。

そして卵胞の中の液体ごと吸引し、卵子を体外に取り出します。卵子はヒトの細胞では最大で、目を凝らしてみると培養液の中で無影灯に照らされた卵子が、かすかに光って浮いているのを肉眼で確認できます。昔は開腹手術が必要でしたが、このような採卵方法になった現在はしばらくの安静の後出血や異常がないか確認して帰宅できます。男性は採精室で精子をとります。

 

  • 受精・培養

採り出された卵子はすぐに胚培養士が受け取り、培養皿の中で、夫の提出した精子の中から選りすぐりの10~20万個ほどをふりかけて受精させるか、あるいは顕微授精を行います。

 

  • 胚移植

受精卵が順調に分裂し、受精後2日目あたりの「初期胚」もしくは5、6日後の「胚盤胞」まで順調に成長すれば、膣からカテーテルを入れて子宮に送り込む「胚移植」と呼ばれる工程に入ります。

移植と言っても、子宮内膜に胚をそっと置くイメージです。経験と勘による手さぐりでの移植をする院、腹部エコーでモニターしながらの院、経膣エコーで移植位置を確実に確かめる院と様々です。胚移植後はしばらく安静ののち帰宅できます。

妊娠判定

判定日に血液検査で妊娠しているかどうかを判定するところが多いです。

 

それでは次回は、体外受精の費用についてお話ししますね。