PGT-A検査。あなたは受けますか?
何度も痛い採卵をし、移植したのに着床しない……。がんばっているのに努力が報われないのは、つらいことですね。
なぜ着床しないのか?
①胚の原因
②子宮の原因
③母体の原因
大きく3つに分けられます。
その中でも、、
①胚側の原因は60~70%ともいわれます。
胚の問題とは、
1、染色体の問題
ヒトの正常な細胞には2本ずつ23対、46本の染色体が入っています。胚を構成する細胞内の染色体の数や構造に異常があると、多くが着床しなかったり、着床しても流産したりします。
染色体の異常は、年齢が上がるほど増えていくのが通常です。
PGT-Aとは
胚盤胞にまで育った胚の、将来胎盤になる部分の細胞を5~10個採取し、染色体の数を調べる検査です。
これにより、染色体数の異常による
無駄な移植を防ぐことができるとされます。
うまくいかないつらさ、時間の浪費などを少しでも減らしたい、という方にはメリットもあるでしょう。
ただ、
○あるデータによれば、 PGT-A後の妊娠率は50~65%と完全ではない。
○採取した細胞の中でも、染色体数が正常のものと、そうでないものがある場合(モザイク胚)があり、判断が難しい。
○胚から細胞を採取する際に、 胚への物理的ダメージの可能性が否めない。
○検査によって正常胚以外を排除していくので、 なかなか移植までたどり着けないことがある。
◯質の高い卵を作るためのものではなく、質の低い(問題のある)胚を選別する検査。 つまりこの検査を何度しても、卵の質の向上には無力なのです。
※ 卵の質を良くできるのは、 あなたの卵巣の力だけなのです。
○胚1個につき11万円と、高いコストがかかる。
など、デメリットも多くあります。
流産を繰り返す方にとっては、流産する要素を減らす意味では意味があるかもしれません。
これらのメリット・デメリットや、今までの治療の経緯、年齢などを考慮して、実際に行うか、
やるのなら、どの時期までやるのか? など、あらかじめ話し合って臨むのも良いかも知れませんね。