ヨガやピラティスは、インナーマッスルや体幹を鍛える事が目的とされています。
では、インナーマッスルと体幹との違いは何でしょうか?
今回はその違いや、妊活に効果的な筋肉についても考えてみます。
インナーマッスルとは?
私達の身体には、約600もの筋肉が骨と骨をあらゆる方向から繋ぎサポートし、滑らか動きを作りだしていきす。
体の中心部(骨に近い部分)が一番深い深層部になり、そこから何層にも渡り筋肉が折り重なり、皮膚の上から触れる表層部へと移行します。
深層部は、身体の1番深い部分にある為、内臓へとアプローチできる筋肉です。インナーマッスルが妊活に効果的な理由のひとつが、この内臓に近い筋肉であるという事です。
内臓に近い筋肉の伸び縮みが、内臓をまるでマッサージするかの如く、温め、代謝を良くしていきます。
その為、冷え性や骨盤の歪み、便秘や血行不良等、内臓に働きかけるインナーマッスルを鍛えることが、これらの不調が改善しやすくするのです。
ではどんなインナーマッスルが妊活に効果的でしょうか?
今回は、下からの母の底力筋、後ろから父の後押し筋、お兄さん的な前方の筋肉、上から引っ張ってくれるお姉さん的な筋の4つの筋肉をご紹介します。
1、骨盤底筋群と呼ばれる、骨盤の下部にハンモック状についている筋肉群。
骨盤底筋群達は、骨盤内の血流がアップし、尿漏れの、子宮下垂、内臓下垂の予防に力を発揮、正に骨盤の下からググっと支える縁の下の力持ち、母の様な筋肉です。
この筋肉は、電車に乗ってる時や、椅子に座りながらも鍛えるられる、密かな筋トレ群。膣を意識し、息を吸いながら膣を頭の上まで引き上げるイメージで締め、息を吐きながら、緩めていきます。
行きと帰りの電車な中で一日10回続けみて下さい。骨盤内の血流アップは、生理痛の緩和にも繋がっていきます。
2、体幹の横側にある、腹横筋のご紹介です。
腹横筋は、腹筋の前面に位置する最も深部にある筋肉で、体幹の安定性をサポートし、腹部を引き締め内臓の腹圧を高めます。
その結果、子宮を含む下腹部への血流を促し、下腹部の冷え感、便秘、腰痛などの改善が見られます。 お腹を前から支えてる頼りになるお兄さん的存在です。
3、背中に走る背筋群の一つ、多裂筋です。
多裂筋は大きな背骨を肋骨から仙骨にかけて、しっかり支えてくれる背面の筋肉達です。背骨と肋骨、仙骨をしっかりと繋ぎ姿勢の維持に一役かっています。
正しい姿勢を保つ事で、子宮を正しい位置へ引き上げ、疲れにくい身体をつくりあげます。 そっと背中を見せてくれる父親の様な筋肉。
4、お腹(腹腔)の上部に位置する横隔膜です。
横隔膜は、腹式呼吸で息を吸う時に下へ下り、腹腔の内臓に圧をかけ、吐く時に上に持ち上がり、今度は胸腹に圧をかけます。
この上下の腹圧が内臓の活性化に繋がっていきます。
横隔膜の働きで注目するのは、深い呼吸のもたらす自律神経の安定です。
自律神経はホルモンバランスを整え、妊活に必要なホルモン供給を促してくれる影の立役者です。 上から身体を引っ張ってくれるお姉さんの様な筋肉です。
今回ご紹介した、上下前後のインナーマッスルを意識する事で、腹腔内の臓器でも大切な「子宮や卵巣の力」をアップして、質の良い卵を作れるよう頑張りましょう。