AMHが低くても妊娠できます。でも注意が必要!

AMHの数値をどう見れば、あなたの不妊治療に活かせるの?

不妊クリニックで「AMHが低い」と言われて、ガーンとなっている方。ちょっと待ってくださいね。まずはAMHを正しく理解しましょう!

AMHとは、「抗ミュラー管ホルモン」の略で、発育途中にある卵胞が血液中に分泌するホルモンの計測値です。

ここから、卵巣に残っている原子卵胞の数を、おおよそ予測できるということで、

卵の在庫とか「卵巣年齢」とも言われています。

AMHには年齢による平均値があり、それより高い場合と低い場合では対策も違います。

  • 年齢による平均値よりAMHが高いなら→卵が多い。イコール卵巣年齢が若いから嬉しい!
  • AMHが低い→卵が少ない。ということは卵巣年齢が高い。つまり、子作りが出来る残り時間が残り少ないのだから、治療を急がないとまずい!

こんなふうに一般的には解釈されているようですが、それだけで納得していると、

大きな落とし穴を見逃してしまいますよ。

実際、多くの方がそれを知らないために、治療法の選択のミスをしてしまい、治療費や、治療時間、そして治療の成功率の低減といった大切なものをロスしているのが不妊治療の現状なのです。

 

AMHとは、活発に成長(反応)している卵胞が、今どれだけあるのか数値にしたものです。

年齢が上がるにしたがって、その周期に反応している卵胞の数も下がっていく傾向にあり、最終的にはAMH/0,0になり、しばらくして完全に閉経を迎えます。

成長(反応)している卵が少なくなっていく過程(年代)では、AMHの数値の下降が一直線に下がるのではなく、毎月づきでゆっくりと、上がったり下がったりを繰り返しながら時間をかけて徐々に下がります。

AMHには年齢による平均値があり、39歳くらいからは、妊娠曲線がグッと下がる様子に比例するように、43歳〜45歳くらいには0、5〜0、01へとどんどんゼロに近づき、妊娠のしやすさ(妊孕性)もそれと共に下がります。

不妊治療の保険対応が43歳までとなっている国が多いのも、こういった状況を反映しているのですね。

 

「AMHが低いことは、卵の質が悪いということではありません」と、あなたもドクターに言われたことはありませんか?

こう言われると、AMHが0、0でも大丈夫!と救われる気持ちにもなりますね。でも実は

年齢と共にAMHも低下していくので、反応する卵の数も減り、卵巣の老化と共に、卵の質も低下する傾向は、人の老化現象として避けられないものなのです。

 

ですから、「AMHが0,0でも子供を授かる人はいる。けれど多くはない」と解釈した方が、現実には合っていると思います。

AMHの減少は卵巣の老化現象として、女性にはいつかは必ず、そう、あなたにも起こることなのです。

 

◯AMHが平均値より低い場合、治療を急いで子供を産んでしまい、早めに不妊治療から卒後することが大切です。そして卵巣年齢が高いのですから、治療を早めにステップアップすることも大切でしょう。

◯そして、体外受精などで採卵を繰り返しても、着床しなかったり、流産を繰り返しているようなら、より技術の高い専門病院へのステップアップも必要です。

◯体外受精においては、病院によって技術レベルの差が激しいのです。

◯さまざまな技術を磨いている病院がありますが、あなたの卵巣、子宮の問題点と、それに対応する技術のマッチングが必須なのです。

 

あなたの卵巣の問題点は、ブログで不妊治療に成功した方や、お知り合いで出産した方とも違うのです。

病院選びは、あなたの子宮、卵巣の状況を把握し、それが生殖医療技術とマッチングしていることが大事です。さらにあなたの体が抱えている問題点ごとや、難易度によっても、治療方法は変わって来ますので、そこに対応できる技術を持っているかも重要です。さらに実績を加味して選ぶことで、あなたの妊娠、出産への治療の成功率は変わって来るでしょう。全ての要素で少しずつベターな選択を積み上げていけば、トータルで成功率がグッと高くなるのは当然ですね。(この辺りの情報について詳しく知りたい方は、ご相談くださいね)

 

AMHが年齢による平均値より高い方は、排卵障害からくる多嚢胞性卵巣症候群的な症状を持っている傾向があり、反応した卵が多くて長期的に残り続けるために、卵の質が劣化するといった問題を内包しています。

「多嚢胞とドクターに言われていないから大丈夫!」そうおっしゃる方が多いのですが、診断するほどではないものの、卵胞が多めという状況は似ています。

 

卵が多いがゆえに、排卵せずに残っている時間が長くなり、遺伝子のタンパク質が劣化しやすいという状況は同様です。卵はあるけど、質は悪くなりがちという傾向に備える方が得策ではありませんか?

この場合、採卵すると多くの卵が凍結できるのですが、移植を順次しても、流産や着床さえしないことが連続する方が多いのです。同じことの繰り返しで、お金と大切な時間が消耗するばかりで、一向に出産出来ないという、非常に厄介なケースが多いので、実は対応が必須なのです。

 

まとめると

1、AMHが年齢による平均値より高い方の場合

劣化した質の多くの卵胞から、出産できるレベルの(高い質の卵)を抽出するためにプラスとなる技術を持った病院を選べれば、それだけで治療のスタートから有利ですね。

 

2、AMHが年齢による平均値より低い方の場合

反応している質の良い卵胞が、卵巣の老化と共に減って来ている。少ない採卵可能な時間から、いかに早い時期に、質の高い卵を採卵、培養、移植できるかがポイント。それが早いほど成功率は高く、お金や時間のロスも軽減できるのです。

  • AMHが低くても、高くても、赤ちゃんが欲しい全ての人に一番重要なことは、
卵の質が高い(遺伝子/細胞の設計図にコピーのミスが少ないこと)卵を一個作ることです。

これが出来なければ、全ての要素が良好でも、遺伝子に転写(コピー)ミスがあったところで、細胞の分裂や成長は止まってしまいます。

逆に、出産できる卵を一個だけでも作れたなら、あとは病院がフォローしてくれます。

 

質の良い卵を作れるのは、あなたの卵巣だけなのです。

成功に近づくのに大切なことは……

 

○AMHの数値に一喜一憂しないが、その数値によって病院や治療法を使い分ける。

○卵(採卵)の数より質が大事。

○AMHが0,0でも、卵胞が1個でも卵巣に卵胞が残っているのなら、採卵まで育てられる可能性はある。(卵胞は目覚めてから3〜4周期かけて遺伝子をコピーしてくる。今周期0,0でも、その前に少しでも反応していた可能性はある)

◯卵の質を上げるには、あなたの卵巣を若い時のように活性化するしか方法がない。

(生殖医療で出来ることは、効率的に卵を大きくし、採卵、培養、凍結、移植すること。

 

採卵した卵胞の遺伝子(設計図)にコピーミスがあっても、現在の医療では修正はできないのです)遺伝子の転写ミスは、卵巣の老化によって増加します。

エルミタージュの鍼灸メソッドには、卵の質という壁を越えるお手伝いをして来た成功の実績がたくさんあります。当院の患者さんの中には、40代、AMH0.02で無事出産された方もいらっしゃいます。
あきらめずに、希望をもってください。私たちでよければいつでも応援します。