高刺激法での採卵のメリット(体外受精)

□高刺激法のメリット

 

1、強い排卵誘剤を使用することで、一度に沢山の卵胞を採卵できるのがメリットです。

 

2、なるべく若い時に多くの卵を採卵しておけることで、よりフレッシュで、質の高い卵胞を凍結保存できる可能性があります。

 

3、マイナス196℃の液体窒素で凍結保存している卵胞は、理論上は数十年たっても劣化しないはずですので、母体が出産可能であれば、50歳で移植して出産できる可能性もあります。移植の時期が広範囲に選択できるのもメリットと言えるでしょう。

 

4、一回の排卵周期から10個の採卵と凍結ができるなら、単純計算で確立は10倍にもなるのです。これは大きなアドバンテージですね。

/自然の状態では、排卵される卵は首席卵胞の1個であることが多いのです。実際、一度の出産では一人の赤ちゃんが生まれることが多いですね。双子や三つ子は、割合で見ると少ないですよね。

一度の採卵数が多いということは、通常の場合、首席卵胞が排卵されると、2番手以下の小さな卵胞は消えてゆくのですが、消える卵胞の中にあるかも知れない、遺伝子のコピーミスのない質の良い卵を救い出して、妊娠、出産へとつないでいける可能性が開かれるのです。

 

5、卵を大きく育てる魔法の薬(排卵誘発剤)をたくさん使って卵胞を刺激し続けても、薬の副作用はほとんど無いとする意見が、世界的にもスタンダードになっています。

※ しかし、誘発剤には副作用があり、これが大きなデメリットになる場合があると訴える医師もいますので、ここはあなたが治療の選択する上での、大きなポイントになりますね。

/排卵誘発剤をたくさん使って高刺激をかけると、排卵が誘発されると同時に、生理後D3(3日目)に病院のエコー検査で確認できる、今週期の排卵予定の卵胞たちを、低温期の14日間ほどで無駄なく大きく育てることが出来ます。

1〜2回の採卵で採れた、凍結胚を移植することで出産できる方にとっては、高刺激による採卵は大きなメリットと言えるでしょう。