不妊治療で発覚することの多い「子宮内膜炎」って何?

子宮の内側にある「子宮内膜」という粘膜が炎症を起こす病気です。

通常であれば、生理が来るたびにはがれて体外に排出されて、また新しい内膜が作れるので炎症が起きることは多くありません。

しかし、産後や流産後、子宮内の検査後、子宮内避妊具の長期留置、タンポンの長期装着、性行為による感染症、閉経後の頸管粘膜が減少した状態などで炎症を起こすことがあります。

症状として、人それぞれにはなりますが、自覚症状がなく自主的にした検査で発見される方もいます。

 

□急性子宮内膜炎

子宮内膜の表面で起こる一時的な炎症を急性子宮内膜炎といいます。月経により、内膜がはがれることで細菌が体外に排出され、自然に治ることもあります。

不正出血、おりものの色、量、臭いなどの変化、微熱や下痢などの症状があります。

 

□慢性子宮内膜炎

子宮内膜の深い部分で起こる炎症です。月経があっても自然に治ることはなく、炎症が持続して慢性化します。

生理の減少、無月経などもありますが、症状がないことも多く、見過ごされやすく、炎症が卵管まで及ぶことなどにより、不妊症になることもあります

 

その他にも老人性子宮内膜炎があり…

加齢によりホルモン分泌が減ることで細菌が入り込みやすい状況になります。

 

 

移植してもなかなか着床しない等を繰り返ししている場合、検査をする病院もあります。

その際は内膜を採取し、検査して調べます。

症状にも寄りますが、抗菌薬などの投与、膿が溜まっている場合は膿の除去や洗浄を行うこともあります。期間としては数日から数週間程度かかるなど状態や種類で変わってきます。

 

症状がないとわかりにくいですが、少しでも症状があれば放置をせず、担当の先生、もしくは検査のできる病院にいかれることをお勧めします。