人工授精とは、排卵時に子宮精液を送り込む治療法です。
細くて柔らかいカテーテルを使うので、痛みはありません。
- 旦那さんが病院へ行って精子を出します。
- 精子を遠心分離機にかけて、元気のいい精子を選り分けます。
- 雑菌などを取り除いて、チューブ(カテーテル)で子宮内に送り込みます。
基本的な段取りはこんな感じです。
人工授精のメリット
- 精子が子宮内で泳ぐ道のりを半分ほど省略できる。
- 子宮腔内の酸性状態によって死滅する精子を軽減できるため、精子と卵子の出会いの確立を上げることが期待できます。
- ホルモン値の変化から、医師の判断で排卵のタイミングを予測できます。
- 内診(エコー診断)などをする事で、卵胞の成長を見て排卵期をさらに細かく予測できます。
- 良質な卵胞が複数ある場合なら、排卵誘発剤を使うことで複数の成熟した卵胞を育てることができるので、卵子側に対しても数的に確立を上げることが可能です。
- タイミング法で妊娠しない時や、精液検査の所見がよくない方、子宮頚管が閉塞している可能性がある方などにも有効な方法です。
- 費用も数万円程度と、体外受精よりもかなりリーズナブルです。
ちなみに、世界ではじめて行われた人工授精は18世紀末とされていて、とても長い歴史のある妊娠方法なのです。
しかし、確率的には、1回あたりの妊娠率が、体外受精よりも下がってしまいます。
□妊娠率は「タイミング法の2倍」
□「体外受精の約4分の1」
という報告もあります。
人工授精を2回繰り返しても、妊娠の反応がまったくみられないなら、体外受精へのステップアップを検討する時期が来ているのかも知れませんね。