排卵日の近くは妊娠のチャンスが高くなりますので、毎日でも性生活があるのが理想です。
実際、年齢の若い方が、確率的に子宝に恵まれやすいというのは、医学的にも常識になっています。
卵の質や精子の質も良いでしょうし、排卵される首席卵胞が一つだとしても、2番手、3番手の卵胞も余力があり、質、大きさとも首席に匹敵するものであれば、いずれかの卵の、受精の確率は増すわけです。
さらに精子の数が多ければ、質がさほど変わらないとしても、単純に可能性はアップするはずです。その上、若くてご夫婦の親密度が高ければ、タイミング自体の回数も多いことが期待できます。
なるほど、でもここで時おり耳にする噂があります。
タイミングの回数が多いと射精の頻度が高くなって、精液が薄くなってしまうのでは?そうなったら精子の質や量に影響が出て、逆に良くないのでは?
そんな意見をあなたも目にしたことがありませんか?
これは事実なのでしょうか、それとも単なる迷信なのでしょうか。
男性不妊の治療を専門に行っている患者さんは、「射精回数を増やしても、精液の量が少し減ることはあるが、精液中の精子の濃度は変わらない」「逆に質の良い精子が増える可能性もある」と医師に説明されたそうです。
精巣でつくられた精子は「精巣上体」という部分に10日間ほど貯蔵されますが、使われないままだと質が落ちてしまうのです。
質が落ちた精子は、やがて死んで吸収されますが、死んだ精子からは「活性酸素」という、体内の細胞を酸化させて劣化する物質が発生します。
活性酸素は「老化の原因」とも言われているため、新しくつくられる精子にとっても良くありません。
精子も時間が経つと、卵子の老化と同じで「劣化」してしまうのです。
精子の濃度が薄くなることを心配して、タイミングを減らすことよりも、タイミングが少なくて射精の機会が減ることでの精子の質の劣化が心配という訳です。
という事は、どうやら、定期的な射精とタイミングが、精子の量や質に大切なようです。
排卵日の周辺だけタイミングを取るような妊活のスタイルよりも、定期的に夫婦関係が潤う妊活スタイルの方が良さそうですね。