お灸は一日に、何回すればいいのですか?

 

お灸をしていただくのは、刺激の回数を増やすためです。

そもそも不妊治療の中でなぜ鍼灸をやるのか?といえば、卵の質を高めるために卵巣を鍼灸でツボ刺激して、卵巣の機能をアップするためです。

 

卵巣の機能が若い時のようにアップしてくれれば、卵巣の中にある卵胞が、5ヶ月間かけて育つ減数分裂の後期における、染色体の転写のミスが減ってくれるかも知れない。そこを狙っているわけです。

このミスが、卵巣の老化とともに多くなることで、見た目には良さそうな受精卵(胚盤胞)を何度も移植しているのに、受精しなかったり、着床しなかったり、あるいは妊娠9週目までに流産になってしまう。そんなことを繰り返すことになってしまう。そんな方が日本にもいっぱいいる状態なのです。

卵巣の機能が若い時は、減数分裂時のコピーミスが少ないために、体を作る(細胞分裂をする際の)設計図にコピーミスが少ないのです。

ですから受精、分割、着床、妊娠継続、出産と、子供を作り出産するまでの過程は、お母さんも、そして生まれてくる赤ちゃんも遺伝子に書かれた通り、予定通りに進む割合が高いのです。

そういった若い時の卵胞のように質の高い卵を、年齢が高くなってしまった現在でも作るために、染色体の転写時期にアプローチしようというのが私たちの鍼灸治療です。

 

そのための鍼灸によるツボ刺激なので、刺激がより効果的であることと、刺激の回数が多いことが必要になります。

治療の目的が、あなたの卵巣の力をアップすることですから、これを例えるなら、あなたの体を若い時のように鍛えるという事なのです。からだを鍛える時に、一番必要なことは何でしょうか?

そう、筋力トレーニング、有酸素運動ですね。一言でいえばトレーニングです。トレーニングは誰にとっても辛いのですが、結局これを毎日積み重ねる先にしか、あなたの体を変化させる方法はないのですから..

 

 

お灸は、あなたの体(卵巣)を鍛えるためのトレーニングだと思ってください。

あなたがもし、より体を鍛えたいならどうしますか?月に一回のトレーニングでしょうか?週に一回ですか?週に一回のトレーニングであなたの体は変わりますか?スポーツ選手やプロはどうでしょう?

やっぱり、プロと言われる人を思い浮かべると、毎日何らかのトレーニングをしていますよね。それも何年にも渡って。日々の積み重ね無しで、成功した人っていないのでは?ないでしょうか。ここまで考えたら、あなたが何を選択すべきか?もうお分かりですね。