高齢出産での出生前診断は必須なの?

妊娠中は「障がいのある子が生まれたらどうしよう」と不安になるかと思いますが、その気持ちをも乗り越え、どんな赤ちゃんでも受けとめることのできる強さがほしいと願う中、出生前診断は「赤ちゃんに障がいがあっても育てられるのか」「無理なら診断を受けて決めればいい」というような、お節介なところがあるように感じます。

特に高齢出産の方は出生前診断を受けるかどうか、若い方よりも悩むことでしょう。
親戚や祖父母、周りから「検査をしなくて大丈夫なのか」と聞かれることも多いかもしれません。

これではまるで、「障がいのある子を生んではいけない」と言われているように感じますし、かなりの精神的ストレスを感じるお母さんもいらっしゃいます。なので、出生前診断については「あえて考えない」という選択肢を選択される方もいらっしゃいます。

自分にとって必要のない検査であれば、「技術が進歩しても関係がない」と超然とした態度をとることも一つの生き方ではないでしょうか。妊娠すると女性は感性で行動する右脳優位の状態になり、自然とリラックスできる時間を求めるようになります。

これは母親になるために意味のある生理的な変化でしょうし、平和で穏やかな心を持ち続けるのが赤ちゃんにとっても良いことなのです。

ただ、もう一つの選択肢を選ぶ方が全体には多いのも事実です。そのためにもこの検査はあるといってよいのではないでしょうか。

ほとんどの遺伝子異常は出生前に流産になってしまいますが、ダウン症をはじめ、一部の遺伝子異常による症状の場合は、出生から50歳以上の人生を得ることも可能な時代になりました。

その頃には両親とも先に天国に召されている可能性もあることや、様々な問題点をご夫婦で考慮して、どうするのか真剣に考える機会が持てるということの大切さを思うと、あなたの人生の意味を知り、そして行動する観点からも、単純にいいとか、悪いとかいった問題以上に多くの示唆を含んでいると思えるのです。