妊婦健診の超音波検査で、染色体異常は分かるの?

妊娠初期に胎児の首の後ろの後頭部浮腫(NT)と呼ばれるむくみを見るなど、超音波装置を用いてある程度の染色体異常の有無を調べることは可能です。

超音波検査は通常の妊婦健診でも行われていますが、この健診において注意しておきたいことをお話しします。

超音波による後頭部浮腫(NT)検査において、日本産婦人科学会では「正確なNT計測には経験や訓練が必要である」としています。そして産婦人科医では、NTの検査を積極的に行う義務はなく、NTが大きくなっていたとしても告知する義務はないとしています。

この検査は本来、胎児診断の超音波検査の訓練を積んだ専門医師が行うものです。つまり、一般的な妊婦健診には精度に限界があり、カウンセリング体制を整えるのは難しいということです。

あなたがもし、超音波でも胎児を本格的に見てもらいたいなら、数は少ないですが「胎児診断科」や「胎児ドック」などの特殊外来や専門のクリニックをお勧めします。